風雷の轟音響く闇の中、彼女は地を這う。
「…わ……わらわは…死なぬ……」
…嵐の夜だった…。…しかしここは物音一つしない。するのは彼女の吐息と木々が擦り合う不気味な音のみ。
「…あ……あのお方の…野望が……叶うまで…わらわは死なぬ……死ぬ事は…許されぬ!!」
それは妖しい美貌を持つ女。その頬が傷だらけになろうとも、忠誠を誓ったあの男を蘇らせるために、彼女は唱える。
「……夢…希望…平和……そんなもの、不愉快極まりない!!…この世界にはあのお方が必要なのだ……。……オンキリキリバサラウンバッタ…オンキリキリバサラウンバッタ……」
そして彼女が印を結ぶと、辺り一面に赤紫の輝きが拡がっていく…。
「…我が名は紅のミロク…。…貴方様に忠誠を誓いし者…。…今こそ再び天下を統一すべき時です!!さぁ、蘇りください!!大僧正 天海様!!!」
…輝きは消えた…。これから始まる悪夢を予感させるかのように……。
次回
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