『サクラ大戦~alleluia~』4:第ニ章「新たなる脅威」

サクラ大戦~alleluia~
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エリカがグラン・マに呼びだされてから一晩。エリカ・コクリコは市場で買い物をしていた。
 
 
エリカ「…え~っと…確か、あとニンジンとジャガイモとタマネギとプリンと…」
 
コクリコ「ちょっとエリカっ!プリンなんか必要ないでしょ!余計なお金使ったら、みんなに怒られちゃうよっ!!みんなで出しあったお金なんだから…」
 
エリカ達は、お祝いに来れなかったグラン・マに、日頃の感謝を込めて料理を作ってご馳走することにしたのだ。
 
エリカ「プリンも付けたらぜぇ~~~ったい喜びますよっ!!いいでしょ?ね?ね?お願いしますよぉ~!!」
 
コクリコ「エリカが食べたいだけでしょっ!!…ん~もぉしょうがないなぁ…。みんなに怒られても知らないからねっ!!」
 
エリカ「ホントですかっ!?やったぁ!!やっぱりコクリコ大好きでーーすっ!!」
 
いつもの調子でエリカに抱きつかれ、コクリコは倒れそうになる……。
 
コクリコ「わぁーっ!」
 
 
ドンッ
 
 
「…おっと。大丈夫かい?公演が終わったからといってケガはしないようにね」
 
コクリコ「あっ、ありが…って!迫水のおじさん!」
 
エリカ「なんでこんな所にいるんですか!?」
 
迫水「久しぶりだね二人共。ちょっとグラン・マに呼ばれていてね…。シャノワールに向かう途中で、偶然二人を見掛けたんだ」
 
エリカ「そうなんですか…。それじゃあ一緒に行きましょう!もうすぐ買い物終わりますからっ!!」
 
迫水「買い物?ん~…。みたところカレーのようだね?」
 
エリカ「正解です!!プリンカレーですっ!!」
 
コクリコ「なにプリンカレーって!?…うん、ちょっとグラン・マにね…。あっ!おじさんにもご馳走してあげるよっ!!」
 
迫水「ははっ、有難う。じゃあお言葉に甘えようかな」
 
エリカ「ん~と、あと買ってないのは……。……っ!?きゃぁぁぁぁ!!!」
 
 
すると突然、大きな地響きが辺りを襲った。
 
 
コクリコ「地震だ!すんごくおっきいよ!!」
 
しばらくすると地震はピタッと止まった。
 
迫水「大丈夫かい二人共っ!?……珍しいな、あんなに大きな地震は……」
 
 
 
「きゃあああぁぁぁぁ!!!!」
 
 
 
周りにいた人々が突然次々と叫び出した。
 
 
迫水「なっ、何だ!?」
 
エリカ「ふっ、二人とも!!あれっ!!」
 
コクリコ「…っ!蒸気獣だ!!」
 
三人の目線の先には、次々に増えていき計4体となった紅色の脇侍がいた。
 
エリカ「あれ?なんか向こうに向かっていってますね」
 
 
迫水「あの方角は…エッフェル塔だ…!…それにあれは脇侍だ……なぜ巴里に…!?」
 
エリカ「脇侍……ってなんですか??」
 
迫水「二人とも!とにかくシャノワールに戻るんだ!話はそれからだ!!」
 
コクリコ「うんっ!」
 
エリカ「わっ、わかりました!!」
 
 
 
 
-作戦指令室-
 
グラン・マ「…皆揃ったようだね。本当はムッシュ迫水にだけ話すつもりだったけど…こうなったら仕方がない…。ちょっとこれを見ておくれ」
 
 
…………
 
そしてグラン・マはエリカの時と同様、皆に結界の説明をした。
 
 
グリシーヌ「結界だと!?そんなものが……」
 
グラン・マ「一般には全て隠していたからね。…ここ最近、上層部はパニックさ。なんせ、巴里から外へ移動も連絡もとれないんだからね」
 
ロベリア「おい、ありゃなんだ?あんなタイプの蒸気獣見た事ないよ」
 
迫水「それは僕から話そう。僕も詳しくは知らないんだが……あれは恐らく『脇侍』だ。蒸気獣の兵隊のようなものでね……見たところ4体いる事からも、やはりどこかに指揮している者がいるはずだ」
 
コクリコ「じゃあまず、そいつを見つけないと…」
 
ロベリア「フッ…アイツらぶっ壊せば嫌でも出てくるさ…。どうせあれは、アタシらを誘きよせるための餌だろうよ…」
 
花火「確かにそうですわ。街を壊すだけなら、他にいくらでも方法はあります。」
 
グラン・マ「さぁ、どうするエリカ?敵は4体、エッフェル塔だよ」
 
エリカ「もっ、もちろん出撃します!」
 
グラン・マ「よし。…エリカ、ムッシュが帝都に帰った今、花組を指揮するのはお前なんだ。…頑張るんだよ?」
 
シー「頑張ってくださいねっ!!」
 
メル「私達も応援しています」
 
エリカ「あ、ああありがとうございますっ!!」
 
エリカは見るからに緊張している。
 
ロベリア「おぃおぃ大丈夫か??戦ってる最中に固まったりするなよ?」
 
鼻で笑った。
 
グリシーヌ「大丈夫だ……自分を信じろ。私達は絶対に負けはせぬ!!」
 
花火「そうですよエリカさん…。頑張りましょう!」
 
コクリコ「エリカ!ファイト!!」
 
エリカ「みなさん……うぐっ」
 
もうエリカの顔は、涙でグシャグシャになっている。
 
グラン・マ「まったく…こんな時に泣くんじゃないよ。…さぁエリカ。出撃命令だ!!」
 
エリカは袖で涙をぐしぐしと拭いた。
 
 
エリカ「は…はいっ!ぱっ…巴里かげ、華撃団、しゅ、出撃せよ!もく、もく目標、えふぇ、エッフェル塔!」
 
 
作戦指令室にいる全員がコケた。
 
グリシーヌ「しっかりしろ!まったく!」
 
エリカ「ひ~んっ!……だってぇ~……」
 
グラン・マ「もう今日はいいから、私が代わりに命令するよ。……巴里華撃団、出撃せよ!!」
 
 
皆「了解!!」
 
 
そして皆、次々と光武F2に乗り込んでいった。
 
 
 
 
次回

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