『サクラ大戦~alleluia~』6:第ニ章「悪夢」

サクラ大戦~alleluia~
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ミロク「どうした巴里華撃団。そんなものか!?これしきでは天海様が出るまでもない」
 
グリシーヌ「天海……だと?」
 
 
 
 
-作戦指令室-
 
迫水「天海だって!?!?」
 
グラン・マ「知っているのかい?」
 
迫水「えぇ…。確か、過去に大神君率いる帝国華撃団が打ち破った、黒の巣会の首領だ…。復活したというのか!?しかも、なぜ巴里なんかに……」
 
グラン・マ「なるほどね…。でもまず今の状況がマズいよ……息がまったく合っていない。あれじゃ力の半分も出せやしないさ」
 
シー「でっ、でも勝てますよね!?皆が負けるはずないですよねっ!?」
 
グラン・マ「………」
 
 
 
 
 
ロベリア「…この野郎っ…。なめんじゃないよっ!!フィアンマ・ウンギア!!!」
 
ロベリア機が炎を纏った爪を振り下ろすと、辺り一面に炎が広がった。
 
ミロク「くっ…!…なかなか良い技だ…が、これしきでは天海様はもちろん、わらわにさえ勝てぬぞ!!」
 
コクリコ「そんなことないっ!みんな出ておいでっ!マジーク・ボンボン!!」
 
花火「二の舞……落下啼鳥!!…エリカさん!今のうちに皆さんの回復をっ!!」
 
エリカ「……」
 
花火「エリカさんっ!!」
 
エリカ「…あっ!はっ、はい!ぐっ、グラース・オ・スィエル!!」
 
5体の光武に天の恩恵が与えられる。
 
 
グリシーヌ「…くそっ!!砕けろぉっっ!!!」
 
またしてもミロクはグリシーヌの一振りを受けとめた。
 
 
ミロク「……まらぬ……。…つまらぬ…つまらぬつまらぬつまらぬ!!こんなものなのか巴里華撃団!!もうよい!わらわが終わらせてくれる!!」
 
孔雀が右手を掲げると空は闇に包まれ雷鳴が轟きだした。
 
 
ミロク「くたばるがよい!雷破っ!!!」
 
 
ロベリア「…ヤバいっ!!!」
 
避ける間もなく、5体の光武に落雷が生じた。
 
 
「「きゃあぁぁぁぁあぁっ!!!」」
 
 
 
彼女たちの光武は停止した。
 
 
 
ミロク「…くっくっく…なんだこの様は…。………っ?!」
 
 
ミロクの視線の先で、赤い機体が微かに…本当に微かに動いた。
 
 
エリカ「……うぅっ……」
 
 
ミロク「…ほう、まだ動けるのか。…おもしろい。聞くところによると、今はお前が隊長らしいな。わらわの雷破を耐えた褒美に、これをやろう。…ほらっ!!」
 
すると、孔雀から紅い光線がエリカに向かって放たれた。
 
 
エリカ「い…いや……!!」
 
 
グリシーヌ「…くっ…!!…エリカっ!!!」
 
 
少し離れた所にいたグリシーヌ機は、本来なら寝返りさえできない身体に鞭を打ち、最後の力を振り絞って立ち上がった。
 
 
…しかし、それを妨げるように紅蜂隊が再びグリシーヌ機の前に立ちふさがる。
 
 
 
グリシーヌ「……っ!!邪魔だぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!!!」
 
 
ミロク「…何?!」
 
 
ほんの数秒の事であっただろう。グリシーヌの機体を青い輝きが覆い、一瞬のうちに紅蜂隊を消し去った。
 
 
 
グリシーヌ「エリカーーーーーーっ!!」
 
グリシーヌはエリカへ覆い被さるように飛び込み、紅い光線が彼女を直撃した。
 
 
エリカ「グリシーヌさんっ!!!」
 
グリシーヌの青い機体が紅く染まった。
 
グリシーヌ「うっ…ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 
エリカ「いやっ!そんな!!グリシーヌさんっ!!!!」
 
 
 
…そして間もなく…グリシーヌ機は完全停止した。
 
 
 
エリカ「………」
 
 
ミロク「なんだったのだ最後の奴の光は……。フ…まぁよい。今日のところは引いてやる。エリカとやら、まだもし万が一生きておるものがおったら伝えておけ。『三日後の午前0時、ノートルダム寺院に来い』…とな。フハハハハ………」
 
 
そう言うと、ミロクは孔雀と共に何処かへ消え去った。
 
 
 
エリカ「……いや……。……いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
 
 
 
いつの間にか、空からは大粒の雨が降り注いでいた。
 
 
 
 
次回

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