あれから一週間…。ついに帝都の面々が巴里に降り立った。
紅蘭「…来たでぇぇーー!!久しぶりの巴里や!!」
さくら「どっ、どうしたの紅蘭!?そんなに大声だして……」
紅蘭「くくく……実はな、明日のサッカー対決用に秘密兵器を用意してあるんや…。今からそれ使うのが楽しみで楽しみで…くふふ…」
カンナ「ど~でもいいけど、爆発だけはやめてくれよな?」
紅蘭「安心しなはれカンナはん。爆発っちゅうより暴発って感じや♪」
レニ「暴発っ!?」
マリア「ほらほら。待たせちゃ悪いし早く行くわよ」
紅蘭「すみまへんな!今行くで!!」
大神「秘密兵器…大丈夫なのか……」
-15分後・シャノワール前-
エリカ「はっやく、はっやく、来ないかなぁ~♪大神さんが、来ないかなぁ~♪」
妙な曲に合わせて、何度も同じ歌詞を口ずさみながらそわそわしている。
グリシーヌ「少し落ち着けエリカ。見苦しいぞ」
エリカ「だってだってぇ~!!大神さんや帝都の皆さんにもうすぐ会えると思うと、もう寝ても起きてもいられなくて……」
コクリコ「それを言うなら『居ても立ってもいられない』でしょ!!」
絶妙なタイミングでコクリコがツッコミをいれる。
グリシーヌ「まったく…。あの男に久々に会うというだけで、何をそんなに……」
ロベリア「その割には、今日はやけに髪形に気合い入ってんじゃないか」
グリシーヌ「わ、わかるか??……ではない!!いっ、いつもと同じではないか!!」
顔を真っ赤にしながら斧を構える。
花火「…あっ!来ましたわ!!!」
花火が叫ぶと、向こうから懐かしい面々がこちらに歩いてくる。
アイリス「わぁコクリコだぁ!!レニ行こっ!!」
レニ「うんっ!」
アイリスとレニがコクリコの元に走っていく。
エリカ「お久しぶりです大神さーーーん!!」
大神「わっ!!ちょっエリカく……」
さくら「…むっ!?…よ、よかったですね大神さん。感動の再開ができて」
エリカが勢いよく大神に抱き着くと、さくらは物凄い形相で大神を睨んだ。
大神「えっ?えっ?」
すみれ「お久しぶりですわね。…えぇと…すみません、名前が思い出せませんわ」
グリシーヌ「なっ…!?そ、其方は相変わらず下品…いや、元気なようで何よりだ」
すみれ「なっ?!何ですって!!」
グリシーヌ「私は真実を述べたまでだ!!」
こちらは早くも火花が散っていた。
ミキ「あれが大神さんかぁ…」
エルザ「まぁまぁね」
ミキ「優しそうな人だね」
エルザ「もう少し身長が欲しいわね…」
ミキ「………」
グラン・マ「よく来たねお前達。もう聞いてると思うけど、明日の正午、『帝都巴里対抗サッカー大会』を行うからね。皆長旅で疲れているだろ?今日はゆっくり休むがいいさ」
グリシーヌ「私の屋敷に皆の部屋を用意してある。ついて参れ」
言われるままに、荷物を持った帝都の面々は、グリシーヌ・花火・タレブーの後に続いた。
ロベリア「隊長、アタシは部屋で待ってるからね。いつでも歓迎してやるよ。……久々に、一夜を二人で過ごしましょう♪それじゃあねっ!チュッ♪」
急に声色を変え、投げキッスをするとロベリア…もとい、サフィールはシャノワールへと戻っていく。
大神「ロベリア………あぃたっ!!」
さくら「大神さん…見損ないました…。もう知りませんっ!!」
大神の背中をおもいっきり抓り、さくらはグリシーヌ達の元へ走っていった。
大神「ごっ、誤解だよさくらくん!!…はぁ~…」
大神は既に疲れきっていた。
大神「…お久しぶりです支配人」
グラン・マ「フフ…元気そうだねムッシュ。ちょっと見ないうちに一段と男前になったじゃないか」
大神「そっ、そんな……」
グラン・マ「本当だよ。ほら、ムッシュにも部屋を用意してあるから、早く荷物置いてきな」
大神「でも…グリシーヌの屋敷に泊まるのは初めてなんで、なんだか緊張しちゃって…」
グラン・マ「何言ってんだい。アンタはいつものアパートだよ」
大神「えっ!?皆と一緒じゃないんですかっ?!」
グラン・マ「当たり前だろ。また覗きなんかされたらたまんないからね。ガッカリしたかい?」
大神「い…いえ…では失礼します…」
アパートへ向かう大神の背中は、どこか淋しげであった。
次回
『サッカー大戦~蹴れ!高速の蹴球華撃団!~』5:第5節『到着…そして再会』
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