カンナ「なんかスゲェ事になってきたな…」
エリカ「『実は熟し』ってどういう事なんですか?イマイチよくわからなくて…」
七瀬「…記憶を無くす…と言えば理解しやすいと思います。完全に全ての記憶が消えた時、存在そのものが『無』となり、夢桜は一つに…」
大神「………!!」
その場にいた全員が、一瞬息を飲んだ。
アイリス「さくら、いなくなっちゃうの?!」
カンナ「ふざけんな!!さくらが一体何したってんだよ!場所教えろ!あたいが今すぐ連れ戻す!!」
大神「カンナ!一旦落ち着いてくれ!まずは状況を整理するんだ!」
カンナ「なんでだよ!隊長は心配じゃねぇのかよ!?」
大神「…もちろん不安さ。怖くてたまらないよ。でも…さくらくんは絶対に救い出す。そのためにも、今は俺達が落ち着かないといけないんだ」
大神の瞳は、真っすぐだった。
カンナ「隊長……。…すまねぇな。隊長が一番辛いってのに…」
大神「いや、いいんだ。ありがとう、カンナ」
カンナは鼻を掻きながら、恥ずかしそうに相槌を打った。
マリア「七瀬、続きを聞かせてくれる?」
七瀬「…はい。ただ、記憶が消えるのにもそれなりの時間がかかります。いまならまだ間に合うはずです。ただ助け出す方法が正直わかりません…。でも、黙って見過ごすわけにはいかないのです!!皆さんの力が…必要なんです…」
七瀬は申し訳なさそうに俯いた。
ロベリア「……。…いい加減、本当の事吐いたらどうだい?」
グリシーヌ「…っ?!それはどういう事だ?」
ロベリア「…もともと『華撃団』は極秘機密組織だ。なぜそいつを知っているか…。第一、異世界がどうのとか、破邪の血の断絶だとか…。普通の人間にしちゃ知り過ぎってもんさ…」
七瀬「……」
ロベリア「アンタからは嘘の匂いがしてならないんだ。…全部吐かないと…アタシも黙っちゃいないよ!」
そう言うと、ロベリアは右手に炎を灯す。
七瀬「わっ、わかりました!言います!!」
七瀬は観念したかのように目線をロベリアに向けた。
七瀬「私は……」
皆「私は……??」
七瀬「桜の精なんです」
ポカーン
七瀬「ほらぁー!やっぱり信じてくれない!!だから言いたくなかったんですよぅ!!」
七瀬は瞳を潤ませながら、またペンギンのように腕をパタパタさせている。
大神「…ど…どうしようか…?」
アイリス「み、みんなお兄ちゃんと同じ気持ちだよ…たぶん」
ロベリア「…はぁ…マジになったアタシが馬鹿だったよ…」
皆は『桜の精』発言に呆れ返っていた……一人を除いて。
エリカ「きゃあぁぁ~!!あなたが本物の桜の精さんですか!?私、前からずっとあなたのファンだったんです!!握手してもらえますか!?」
エリカは半ば強引に七瀬の手をとる。
七瀬「しっ、信じてくれるんですかっ?!」
エリカ「もっちろんです!!あぁ…桜の精さんと握手できるなんて…エリカ大感激ですっ!!!」
アイリス「(あ~あ…エリカは完全に信じちゃったよ…。)」
ヒソヒソ…
カンナ「(ん~まぁ良いんじゃねぇか?悪いヤツじゃなさそうだし)」
ヒソヒソ…
グリシーヌ「(…まぁどのみち、さくらを助け出さねばならぬしな)」
ヒソヒソ…
マリア「(じゃあ決まりね)」
七瀬「ちょ、ちょっとそこ!またヒソヒソして……」
大神「七瀬くん、俺達も協力するよ!一緒にさくらくんを助け出そう!」
七瀬「へっ?……はいっ!!」
七瀬は満面の笑みを浮かべた。
マリア「…そういえばまだ聞いてなかったけど、何故私達7人だけなの?」
七瀬「私は、他の夢桜の住民を『7人』までしか呼ぶ事ができないのです…」
カンナ「おっ、それで華撃団の中でも霊力の高いあたいらが選ばれたってわけか!!」
七瀬「いえ、華撃団という以外は適当です。」
カンナは椅子からずり落ちた。
アイリス「アイリスなんだかお腹減ったよ…。夢の中でもお腹って減るんだね」
七瀬「あっ、そういう事でしたら…」
七瀬は立ち上がり、戸棚から皿に溢れんばかりの桜餅を取出す。
七瀬「さぁ!お腹壊すほど召し上がってください♪」
エリカ「はいはいはーい!お腹壊しちゃいます!!」
すぐさま桜餅に噛り付く。
ロベリア「大丈夫なのかホントに…」
グリシーヌ「似ているな…あの二人…」
大神「は…はは……はぁ…」
それぞれが不安を抱えながらも(例外有り)七瀬と共にさくらを助け出す決心をしたのであった。
次回
『サクラ大戦~夢の通い路~』4:第二章「桜の精」
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