『サクラ大戦~夢の通い路~』14:第六章「命を懸けて」

サクラ大戦~夢の通い路~
スポンサーリンク

 
 
-夢桜・上野公園入口-
 
 
グリシーヌ「…私は…死なぬ……生きて帰ると……約束したからなっ!!グロース・ヴァーグ!!!」
 
荒波が巨大降魔を飲み込む。しかし堪えた様子は全くない。
 
ギシィァァァァァ!!!
 
 
カンナ「…化け物め…。…こいつでどうだ!!!…桐島流最終奥義っ!!」
 
カンナが右腕を引き絞ると、同時に霊力で大地が揺れる。
 
カンナ「公相君!!!!」
 
カンナが渾身の力を込めた拳を地上に突き落とすと、霊力がドーム状に爆発し降魔を巻き込んだ。
 
カンナ「……はぁっ……はぁ……。…っ!?」
 
 
ガァアァァァァァ!!!
 
 
カンナ「これでもダメなのか……ちくしょう……ちくしょうっ!!!」
 
カンナは片膝を付き、すぐに立ち上がることができなかった。
 
 
 
『-----』
 
 
 
カンナ「どんな技も通じねぇ……どうすりゃいいんだよ…」
 
 
『「おーーっほっほっほ!!!お久しぶりですわねカンナさん!」』
 
 
カンナ「…っ!?この馬鹿みたいに甲高い声は……。…すみれ…すみれなのかっ!?」
 
『すみれ「全く…なんと無様な…。まぁ、カンナさんにはそれがお似合いですわ」』
 
カンナ「なっ…なんだとこのサボテン女!?もっぺん言ってみろ!!」
 
『すみれ「えぇ何度でも言って差し上げます!カンナさんにはその無様な姿がお似合いですわ!!」』
 
カンナ「…てめぇ…言っていい事と悪い事があるぞ……!…あたい達は…命を懸けて戦ってんだっ!!!」
 
カンナは声を張り上げ続けた。
 
カンナ「……あの化け物には何も通じねぇんだよ…。身体が鉄みたいでよぉ……光武無しにあんな……」
 
『すみれ「………わたくしが無様と申し上げたのは、傷だらけだからではありませんわ。…カンナさん、何をらしくない顔をしていますの?」』
 
カンナ「……!?」
 
『すみれ「命を懸けて戦っているのなら、何故自分の力を信じてあげないのですかっ!?」』
 
カンナ「…すみれ…」
 
『すみれ「敵の身体が硬いとか…光武が無いとか……そんな事関係ありませんわ!!カンナさんの唯一の取り柄はなんですの!?カンナさんの唯一の魅力はなんですの!?」』
 
カンナ「……あたいの………」
 
『すみれ「……馬と鹿の力を…わたくしに見せて下さいな…」』
 
カンナ「……誰が馬鹿だ…この…サボテン女…」
 
『すみれ「…カンナさんなら絶対にできますわ…。…あなたは強い。トップスタアのこのわたくしが…保証します…』
 
そして何事もなかったかのように声は消え去った。
 
 
カンナ「…トップスタア……か……」
 
カンナは軽く微笑んだ。
 
 
カンナ「……サンキューすみれ…。…忘れてたぜ……」
 
身体を右手で支え、ゆっくりと立ち上がる。
 
 
カンナ「…あたいは琉球空手桐島流第二八代継承者……桐島カンナ!!」
 
 
カンナはハチマキを強く強く締め直した。
 
 
カンナ「……あたいに…貫けねぇモンはねぇっ!!!!」
 
 
そして自分の頬を叩き気合いを入れ、拳を握り締めた。
 
 
 
 

次回

404 NOT FOUND | 桜七革命-DecadeZERO-
サクラ大戦・アイマス等アニメやゲームの二次創作WEB小説(短編・長編・SS)を投稿しているブログです!

コメント

タイトルとURLをコピーしました