『サクラ大戦~alleluia~』1:「-プロローグ-」



風雷の轟音響く闇の中、彼女は地を這う。


「…わ……わらわは…死なぬ……」


…嵐の夜だった…。…しかしここは物音一つしない。するのは彼女の吐息と木々が擦り合う不気味な音のみ。


「…あ……あのお方の…野望が……叶うまで…わらわは死なぬ……死ぬ事は…許されぬ!!」


それは妖しい美貌を持つ女。その頬が傷だらけになろうとも、忠誠を誓ったあの男を蘇らせるために、彼女は唱える。


「……夢…希望…平和……そんなもの、不愉快極まりない!!…この世界にはあのお方が必要なのだ……。……オンキリキリバサラウンバッタ…オンキリキリバサラウンバッタ……」


そして彼女が印を結ぶと、辺り一面に赤紫の輝きが拡がっていく…。


「…我が名は紅のミロク…。…貴方様に忠誠を誓いし者…。…今こそ再び天下を統一すべき時です!!さぁ、蘇りください!!大僧正 天海様!!!」


…輝きは消えた…。これから始まる悪夢を予感させるかのように……。



次回

『サクラ大戦~alleluia~』2:第一章「花の巴里」
『サクラ大戦~alleluia~』…時は太正15年。大神中尉率いる巴里華撃団の活躍によって、街は再び平和を取り戻した。大神が帝都に帰った数日後の巴里から、物語は始まる…。エリカ「…はぁ~……」公演終了後の楽屋に、なんとも気の抜けた嘆きが響き渡る。

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