『サクラ大戦~夢の通い路~』11:第五章「自分の居場所」



~現実世界~


-帝劇・テラス-

紅蘭「…はぁ…さくらはんがあぁなってからもう三日や…。…ウチらはどないしたらええんや…」

花火「…わかりません…。わかりませんけど……皆さんを信じましょう?…信じれば必ず……」

紅蘭「…そやな…。どんな科学力より、信じる力の方が勝るかもしれまへんな…」

花火「……今日は満月ですわ…。…綺麗……。…空は…巴里にいても…帝都にいても……何処にいても、同じように美しく見えるのですね……ぽっ…」


ビーーーッ!
ビーーーッ!
ビーーーッ!


紅蘭「っ!?なんやっ!!…かえではんの予感は、当たってもうたんか……!?」

花火「なんでこんな時に…。…とにかく行ってみましょう!!」



-作戦指令室-

紅蘭と花火が急いでドアを開けた。

ガチャ

紅蘭「遅れてすみまへん………って……」

紅蘭と花火の前には、軍服を着た懐かしい姿があった。

紅蘭「よっ…よよよよ、米田はん!?!?!どないしたんや!?」

米田「おいおい、そこまであからさまに驚く事ねぇだろ!…かえでから連絡があったんだよ。可愛い子供達がこんな事になっちまって……黙ってのんびりしてるわけにはいかねぇからな!!」

織姫「一時的に華撃団復帰で~すね!」

米田「ほら、懐かしの再開もここまでだ。……上野公園に降魔が現れやがった」

紅蘭「こ、降魔やてっ!?…降魔はもうあの時……」

かえで「出現理由はわからないわ…。でも最悪なのは、そんな事じゃないの……。これを見てくれる?」

するとモニターに、現在の上野公園の様子が映し出された。

レニ「っ!?これは……!?」

紅蘭「な…なんちゅう数や!!」

花火「…50…100……いえ、それ以上いるかもしれません……」

モニターに映し出されたのは、悪夢のように地上と空中を飛び交う降魔の群れであった。

織姫「こっ…こんなの無茶でーす!!たった5人で、こんな数に勝てるわけあーりませーん!!」

コクリコ「でも…やるしかないよ…。黙って見過ごすわけにはいかないし!!」

米田「…よく言ったコクリコ。おめぇ達はこの世界の最後の希望だ!!負ける事は許されねぇ!!!」

レニ「…確かに…このまま黙って見てるなんて、僕にはできない…」

米田「………。……だけどよ…」

それまで引き締まっていた米田の顔が緩む。

米田「…だけど……どうしても……どうしても勝てねぇって思った時は……、ここに戻って来い…。そのあとの事は、またその時考えりゃあいい…」

かえで「米田さん…」

米田「へっ…だからって、端っから勝てねぇなんて間違っても考えるなよ!?勝つ気で戦うんだ!!いいな!?!」

花火「はい…わかっております」

織姫「私達に任せてく~ださ~い♪」

米田「…よし!隊長代理は紅蘭!頼んだぜ?」

紅蘭「うっ、ウチかぁ?!なんや緊張しますなぁ…」

かえで「ふふっ…何言ってるの…。大丈夫、紅蘭ならできるわ」

レニ「…頑張って」

コクリコ「紅蘭なら、降魔相手にもツッコミ入れちゃいそうだよね♪」

花火「い、言い過ぎよコクリコ…」

米田「ほら紅蘭!!出撃命令だ!!」

紅蘭「おぉっ♪ウチ一度やってみたかったんや……ほな行くで!!…………あ……なぁ、帝国華撃団も巴里華撃団も、両方言った方がええんかな??」

米田「もうどっちでもいいから早くしやがれ!!降魔さんが待ちくたびれてるぜ!!」

紅蘭「ははっ…それもそうやな!……ほんなら……」


紅蘭は姿勢を正した。

紅蘭「大神華撃団・出撃せよっ!!!目標・上野公園!!」

皆「「了解っ!!」」


米田はあの頃を思い出し、悟られないように微笑んだ。



次回

『サクラ大戦~夢の通い路~』12:第六章「負けられない」
-夢桜・上野公園入口-ロベリア「燃えろっ!!カルド・プリジオーネ!!!」渾身の力を込めた極炎が降魔を焼き尽くす。ガァァァァァ!!!ロベリア「…っ!?しまった…っ!!」マリア「パールクヴィチノィ!!!」ロベリアの後方から飛び掛かろうとした降魔の頭部を正確に狙い、オーロラの弾丸が吹き飛ばした。ロベリア「…フッ…『ありがとう』って言えばいいのかい…?」マリア「いえ…遠慮しとくわ」

にほんブログ村 小説ブログへ にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
スポンサーリンク

シェアする